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日本赤十字社の補助事業

東日本大震災での災害救護活動

平成23年4月11日

平成23年3月11日14時46分頃三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の地震が発生。
日本がかつて経験したことのない巨大地震がもたらした大津波は、三陸海岸を中心とした多くの町を一瞬で飲み込み、死者・行方不明者2万数千人以上という戦後最悪の被害をもたらしました。被災地では、医療施設までもが破壊され、住民の健康維持や負傷者救護が危機に瀕する地域も。そうした中、私たち日本赤十字社は、被災者のいのちと健康を守り、生活再建を支える取り組みに総力を挙げています。

<日本赤十字社の対応>

日本赤十字社は、地震直後に全国にある支部から14の救護班を被災地へ派遣し、被災地との連絡が取れない中、日赤の救援活動の今まで培ってきた経験を生かし医療活動を行いました。
また、赤十字の理念と活動に賛同している財団法人JKAの補助金によって、各都道府県支部に毛布や緊急セット、安眠セットなど救援物資を整備、備蓄しており、この様な日頃からの協力によって、救護活動と平行して、今回の東日本大震災の被災地へ物資を迅速に搬送し、被災者の方に届けることができました。
地震や津波、福島第一原子力発電所での事故によって避難所生活を余儀なくされた方々へ全国の支部に分配して備蓄していた毛布125,530枚、緊急セット26,142セット、安眠セット11,000セットなどの救援物資を届けました。

備蓄倉庫から救援物資(毛布)を積み被災地へ(3月12日)
備蓄倉庫から救援物資(毛布)を積み被災地へ(3月12日)
被災地で救援物資を受け取った方からは、
  • ・「特に夜は冷え込むため、毛布などをいただけるのはとてもありがたい」
  • ・「緊急セットには、情報が伝わってこない中で、ラジオが入っているのは大変助かる。懐中電灯や歯ブラシなどは単品で配られることが少ないことからありがたい。」
  • ・「体育館で寝ていると床から伝わる寒さがつらい。安眠セットのマットのおかげで寒さをしのげ、心地よく休むことができる。」
といった声が聞かれました。
被災各県に搬送された救援物資は以下のとおりです。
(1)毛布(28日8:00現在)
輸送先県別 毛布(枚)
宮城県内 82,510
福島県内 16,020
茨城県内 3,000
栃木県内 15,000
山形県内 9,000
合計 125,530
毛布
(2)緊急セット(1日12:00現在)
輸送先県別 緊急セット
宮城県内 14,676
岩手県内 10,962
山形県内 504
合計 26,142
緊急セット
※緊急セットは、携帯ラジオ、懐中電灯、三角巾、歯ブラシなどの日用品、ブックレットなどのセットです。
(3)安眠セット(1日12:00現在)
輸送先県別 安眠セット
宮城県内 6,000
岩手県内 5,000
合計 11,000
安眠セット
※安眠セットは、キャンピングマット、枕、アイマスク、耳栓、スリッパ、靴下などのセットです。
避難所で緊急セットを配布。家族4人分の日用品です。   被災者を温める赤十字の毛布
避難所で緊急セットを配布。
家族4人分の日用品です。
被災者を温める赤十字の毛布
 
被災地を駆け巡る赤十字の救援車両   被災地へ搬送される安眠セット
被災地を駆け巡る赤十字の救援車両 被災地へ搬送される安眠セット

日本赤十字社は「苦しんでいる人々を救いたい」という思いを胸に、引き続き被災者に寄り添い不安をやわらげる「こころのケア」活動や地域医療システムの機能が回復するまで救護活動を継続していきます。
(4月4日現在、延べ 救護班575班、こころのケア班6班、職員4,000名以上で対応中)

※赤十字救護班
救護班の1個班は、通常医師1人・看護師3人・運転手1人・事務管理要員1人、計6人からなり、被災地に到着次第、情報を収集し、被災者の救護活動にあたります。
※こころのケア班
こころのケア班は、赤十字のこころのケア要員(看護師等)4~5人・事務管理要員2人、計6~7人からなり、被災地の避難所等で被災者のストレスや不安をやわらげる活動にあたります。